コスタリカの珍獣 スモール5

皆さんは「ビッグ5」という言葉を聞いたことがありますか?これはアフリカのサファリで使われる用語で、昔、アフリカの動物たちを普通に狩猟していた時代に狩るのが難しかった動物5種類(ライオン、ゾウ、ヒョウ、サイ、バッファロー)を指し、それが今では、アフリカで動物観察をする観光客がぜひ見たいと願う動物たちになっています。

 

コスタリカはアフリカのゾウやキリン、サイのような大きな生き物はおらず、一番大きな生き物であるベアードバク(Tapirus bairdii)もアフリカの哺乳類と比べると小型で、サイズ面ではアフリカの生き物に見劣りしてしまいますが、コスタリカの生き物大きな特徴としては、サイズは小さいものの、見た目がカラフルで綺麗であったり、面白い生態や外見している生き物が多いということです。

 

弊社では、コスタリカに来られたお客様にお見せしたい、小さくて、可愛い、綺麗な生き物5種類を総称して「スモール5」と呼んでいます(公式にはそのような言葉はありません。あくまでも、弊社の独断です笑)。

 

今回は、スモール5の動物5種類を皆様にご紹介します!!

➀ケツアール(Pharomachrus mocinno

世界で最も美しい鳥と呼ばれることもあり、一時は生態系の破壊等で数が少なくなり、幻の鳥と呼ばれることもありましたが、コスタリカでは、いくつかの地域でケツアールの繁殖場所や餌となる森を回復させたことにより、数が増え、高い確率で見ることができるようになりました。

「ケツアール」とはアステカ文明の主要な言語のひとつであったナワトル語起源とされており、「大きく輝いた尾羽」を意味すると言われています。その名の通り、オスは繁殖期には60cmを超える長いを尾羽を持ち、それがケツアールの美しさをより一層際立たせています。

1年を通じて、見ることができますが、特に観察しやすい時期は繁殖期にもあたる12月~4月頃になります。

(ケツアールのオス)

(繁殖期のオスの尾羽がケツアールの美しさを一層際立たせる。写真は弊社のお客様が撮影)

➁アカメアマガエル(Agalychnis callidryas)

世界で最も美しいカエルと言われることもあり、コスタリカの電話会社のイメージキャラクターにもなっているコスタリカを代表する生き物の一種です。

体長は3~7㎝程度で、メスのほうがオスよりも大きくなります。夜行性なので、日中は植物の葉っぱの裏等に体の目立つ色をしている部分(赤い目や青色の脚等)を隠すように折り畳み、ぺったりと張り付いて過ごします。

コスタリカでは太平洋側、カリブ海側の両方で見られますが、カリブ海側に生息している個体のほうが、お腹の側面に黄色と青の模様があり、よりカラフルで美しいです。

コスタリカの熱帯雨林を代表する生き物の一種で、日本からお越しになられた皆様にはぜひご覧頂きたい生き物です。

(真っ赤な目が特徴的なアカメアマガエル、この真っ赤な目を見開くことで、天敵の鳥等をびっくりさせて身を守るために役立つと考えられています)

(夜行性なので、ナイトツアーではアクティブな姿がよく見られる)

③シロヘラコウモリ(Ectophylla alba

世界でも非常に珍しい真っ白なコウモリで、コスタリカでは太平洋側とカリブ海側でそれぞれ別の種類の真っ白なコウモリが生息しており、シロヘラコウモリはカリブ海側地域で見られます。

コウモリなので、日中は、主にヘリコニアという植物の葉っぱを自分たちで折り曲げ、テントのようにして、そこで休み、夜間に寝床から飛び立ち、主に植物の果実(特にイチジクの仲間)等を食べます。

体長は4~5㎝ほどしかなく、写真のように、コウモリというよりはブタさんのような鼻をしていて、とってもかわいらしい見た目で、日本人の観光客の方にも大人気です。弊社では、このかわいらしく、珍しいコウモリを確実に見ることができるスポットをいくつか把握していますので、見たい方は、お問い合わせの際に、遠慮なくお申しつけください。

(ブタのような鼻と黄色の耳が愛らしいシロヘラコウモリ)

(時には一つのテントにこんなにたくさんのコウモリが一緒に寝ていることもあります)

④グリーンバシリスク(Basiliscus plumifrons)

全長60~70㎝ほどの大型のトカゲで、足には膜がついており、水上を走ることできるトカゲとして有名です。

体色は綺麗な緑色で若い個体ほど、明るい綺麗な緑色をしていて、年をとるごとに少しくすんだ灰色がかった緑色へと体色が変化していきます。オスには頭にトサカがあり、メスよりも大型になる傾向があります。

水の上を走るだけでなく、泳ぎや潜水も得意なので、水辺での生活に適応していて、敵が迫ってくると水上を走ったり、潜水して泳いで逃げたりします。

コスタリカでは主に川沿いをボートで走り、動物を探すボートツアーでよく見かける生き物です。

(上の写真2枚は比較的若いオス、頭のトサカと綺麗な緑色の体色が特徴的)

(こちらはメス。オスと比べると少し小柄で、頭や背中のトサカもない)

⑤モルフォ蝶(Morpho)

モルフォ属(Morpho)に含まれる蝶の仲間で、コスタリカでは40種類以上が確認されています。青く輝く翅をもっており、優雅にふわふわと森の中を飛び回ることから「森の宝石」と呼ばれることもあります。コスタリカでは、野生のモルフォ蝶の他、蝶の飼育、展示をしているバタフライガーデンでもその美しい姿を見ることができます。

(翅を広げているモルフォ蝶、特殊な翅の構造により、青色の光のみを強めて反射している)

(翅を閉じてとまっているところ、表面に比べると地味な色合いで森の中にいると意外と見つけるのが難しい)

 

以上が、コスタリカのスモール5のご紹介になります!皆様もコスタリカにお越しの際は、スモール5制覇を目指して、色々なところを訪れてみてはいかがでしょうか?

弊社では、スモール5の他にも、ナマケモノやサル、バク、ウミガメ等々、コスタリカに生息する生き物たちを観察するツアーのプラン作りを承っております。ご興味がございましたら、弊社のお問い合わせフォームから、又は「info@goyitours.com」にお気軽にご連絡ください。