グアジャボ国定遺跡の紹介➁
2025年8月25日
前回の記事の続き、トゥリアルバ(Turrialba)近郊にある
グアジャボ国定遺跡の様子をご紹介します。1973年に国定遺跡に指定され、
現在はコスタリカの環境エネルギー省によって管理されています。
熱帯雨林の散策路を歩いていくとぽっかりと空いた遺跡が見えてきます。
展望台から見た遺跡の風景。
紀元前1000年前頃から、この地域で農耕を営む民族がいたことが
調査の結果、判明しており、この地域ではかなりの影響力を持っていたようです。
遺跡では、彼らが作った水路や住居跡等が見られます。
先住民の作った水路、世界の他の多くの部族と同じく、水源の豊富な地域に
居住地を作り、生きるのに必要不可欠な水を山から引いてきていたようです。
はるか昔に作られた水路ですが、現在も水が流れ続けています。
広場では、ところどころ、石が積み上げられ、高くなっている場所があります。
この積み上げた石の上に先住民の人々は住居を作り、生活をしていたとされています。
このエリアは墓地として利用されていたとされており、遺跡の調査が開始した初期の1891年に
調査をしたところ、精巧な細工が施された石器や金でできた装飾品等が見つかっており、恐らく、
部族の中でも社会的地位の高い人間が埋葬された場所であろうと推測されています。
こちらは同じく墓地として利用されていたであろうと推測されている場所、居住地のある
広場からだいぶ離れたジャングルの中に作られています。
発掘作業の様子。1960年代後半から調査が本格的に実施されるようになったようです。
石で作られた道で、長さは4~5㎞ほどあったと考えれており、一部は遺跡発見後に
復元されています。この道は居住地に入ってくる人間の出入りを把握して、管理するために
使われていたと考えられています。
こちらは居住地の入口とされている場所。石が長方形の形で積み上げられています。
遺跡内には石碑もあり、全部で36個の石碑が現在までに発見されています。
写真の石碑は「ジャガーと爬虫類」がかたどられた石碑と考えられています。
コスタリカはメキシコやグアテマラ等と比べると遺跡の数は少なめですが、
国内のところどころで先住民たちの作った遺跡を見学をすることができますので、
先住民たちの歴史や生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
グアジャボ遺跡の紹介は今回で終わりとなりますが、
引き続き、コスタリカの観光情報や時事情報を発信していきます!
それでは、Hasta Luego!
ゴジツアーズ現地スタッフ 山添裕太